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犬と猫がいる暮らし

since 2005/11/19


by chobin-mama

脳梗塞

日曜日の朝ごはん。
パパさんが、ホットケーキにしようと言った。
キッチンへ行こうとしたら、「ぼくが作るから、休んでいなさい。」と言う。
私のからだを気遣ってくれている。甘えることにした。
できたと言うので、ダイニングテーブルへ行くと・・・
巨大ホットケーキがあった。
大爆笑。大うけしてしまった。
思わず、30㎝ものさしで、直径を測ってみた。
約20㎝あった。
ナイフを入れてみると、厚みもしっかりあった。
また、爆笑。
これは測らなかったが、目測1.5㎝ くらいかと。2㎝はなかったと思う。
少々焦げ目もあったり、表面が剥がれていたりもしたが、ふっかふかで美味しかった。
ぷぷっ (^m^)
全部は、食べきれなかったけど。
脳梗塞_f0002833_22554542.jpg

シンプルな朝ごはんを終え、家事をすませ、やらなければならないコトひとつ。
母の夕食用の、お弁当づくり。
70代女性のお弁当・・・こんな感じにしてみた。
ごはんは、お弁当箱から取り出して、そのままチンしてあたためられるように、ラップに包んだまま。
(ポテトサラダ・卵焼き・我が家の甘いトマト・ほうれん草のお浸し・かぼちゃの煮付け・昆布の佃煮・漬け物・蟹シューマイ)
脳梗塞_f0002833_22555670.jpg

今日、日曜日は、これから、父の入院している病院へ出かける。




9月に入り、父が脳梗塞で搬送された。
からだ左半分が動かなくなってしまった。
母からの電話で、すぐに病院へ行った。
ICUにいたその時は、動いていたのに・・・。
その翌日は、名古屋にいる妹が、子ども達を連れて病院へ行ったそうだ。
その時はもう、動かなくなってしまっていたというのだ。

左の手足がだるい。疲れているのか歳なのか・・・
そんな風に思ってから、おかしいと自覚するまでが、長すぎた。
そして、救急車が到着してから搬送先を見つけるまで、30分かかったという。
これが、私の住む千葉市だったなら、30分もかかるというのは、そうないことではないかと思う。
母は、毎日病院へ通う。
昼過ぎに病院へ行き、リハビリに付き添ったり、ベッドに寝ている父の手足をマッサージしたり。
夕食の食事の介助をしたり。
自宅に戻るのは、夜8時。それから、父の衣類を洗濯し、干す。
その後、自分が食事をとる。
そんな生活が10日以上・・・。70代の母の体力や精神面が、心配だ。
毎日電話して、母の状態をさぐりつつ、話を聞く。
食事だけは、きちんととることや、体を休めることを、必ず言う。
そんな生活をしながら、役所への手続きも行かなくてはならず、考えることや決めなくてはいけないことが、どんどんやってくる。
母も、いっぱいいっぱいである。
気丈な父も、今回のことでは、そうとう参っている様子が、うかがえた。

役所へは、一緒に行くことにした。面倒くさい書類上の手続きがあるのだろうと予測していたが、介護保険の申請は簡単で、紙1枚ですんだ。
母は、書類を読むにも、眼鏡をかけて時間がかかる。全部私が書いた。
役所に置いてある介護保険関係のパンフレットを集めた。
何の知識もない。自宅へ帰ると、私は、インターネットで色々検索する。
また、医療関係者の知人や親の介護の経験者にメールし、いいリハビリの病院の情報を集めることにもした。
不安材料があったら、直接病院へ電話し、率直に聞いた。
離れていながらも、私がこちらでできることは、やることにした。
リハビリの病院を、決めなくてはいけないが、決める前に、見学にも行くことにした。
介護認定の日には、私も立ち会うことにした。パパさんも、仕事の調整をしてくれたようで、一緒だ。

母の支えにならなくてはと、思っていたのだが・・・
どうやら、母が、最も頼りにしているのは、私ではなく、パパさんだったようだ。
ちょっと、がっくし。でも、まぁ、そうだろう・・・と、自分でも納得している。

今日は、父の夕食時は、母に変わって私がそばに付きそうことにした。
動かない左手を、脱臼しないように固定した。
車いすを看護士さんにおしてもらって、食堂へ。
父のそばの席のおばあちゃんは、手は不自由だが、口はしっかりしていた。
二ヶ月ぶりにテレビが見られると喜んでいる。病室だと、体が不自由なので、リモコンも操作できないと言っていた。
不自由な手で、専用スプーンを持ち、必死に食べていた。
何がほしいか、何をしてほしいか、はっきり伝え、してくれたことには、必ず感謝のコトバを言っていた。
「お水がのみたい。お水がほしい。」
ところが、ちょうどその時、数名いた看護士さんたちが、いなかった。
「どこにありますか?お持ちしましょうか?」
「ありがとう。看護士さんに頼むからいいです。ありがとうね。」との返事。
父からも、「他人のことに口を出さない。」と、小声で注意された。お見舞い客が、よけいなことだった。
私の隣にいた年配の男性は、声を聞いたことがないと言う。いつも、専用のスプーンで、食器のはしを、かんかん・・・と叩いているらしい。
その時の看護士さんによっては、おかゆの中に、おかずを入れて、混ぜてくれるそうだ。
そうすると、その男性は、おかゆの食器から、自分で食べるという。
しかし、気づかない看護士さんだと、「どうしたの?今日は食べたくないの?」と声をかけるだけで、そのままにしているらしい。
そして、ずっとカンカンと、たたいているのだと言う。
自分の意志表示ができない状態なのだろうか。手も、上手く動かせない状態なのだろうか。
ちょっと気になった。
父は、小さな鏡をそばにおいて、口からこぼれないように、気をつけながら食べている。
思っていたより、上手に食事ができていたと思う。
食事中に、看護士さん達が薬を配っていた。
父への薬の中に、私がのんでいるものと同じ漢方薬があった。
・・・これは、食間に飲むはずのもの。看護士さんも忙しいからなのだろうか。
食後でも食間でも、さしてそう変わらないのだろうか・・・。

今日は、病院から帰る時、携帯カメラで、病室にいる両親&パパさんの写真を撮った。
「ハイ!笑って~♪」 パチリ。
そして、離れていて心配であろう妹に、後で、送信しておいた。
妹からは、最近、片手でも飲める水筒と上質のパジャマが届いたそうだ。
片手で飲める水筒は、嬉しそうだった。

母に、母の夕食用のお弁当を見せると、大きな安堵の表情と感嘆の声。すごく喜んでもらえた。
喜んだ・・・というより、ほっとしたことの方が大きいかもしれない。
夜、一人家にもどってから、父の物の洗濯をし、自分一人の食事の支度をするのは、体力的にも気持ち的にも、たいへんであろうことは、容易に想像ができる。

そんなこんなで、退院後に出されていた自分の薬も、今日は、すっかり飲み忘れている・・・。
気をつけなくちゃ。

知人からのメールで「残念ですが、先は長いので、とばしすぎないように。」というコトバがあった。
(彼女のお父様は、外傷による脳内血腫で入院し、その後脳梗塞を起こし、一年以上病院にいたまま亡くなった)
ふと、我に返る。冷静でいたつもりで、冷静に母に関わっていたつもりが、そのメールで、冷静にさせられた。
by chobin-mama | 2009-09-13 23:37